格闘ゲームの“今”を、もっと分かりやすく。
格ゲーウォッチ編集部
『ストリートファイター6』では、2026年8月3日にYear 4最初の追加キャラクター「ヤスミン」が実装された。
フィリピンの伝統武術エスクリマをベースに、カランビットナイフを使った素早い連撃、地上と空中からの突進、戻ってくる飛び道具などを備えたスピードタイプのキャラクターだ。
実装前から派手な動きが注目されていたヤスミンだが、実戦投入から数日が経過した現在は、どのように評価されているのだろうか。
プレイヤーの反応や初期攻略を確認すると、**「機動力と攻めの引き出しは豊富だが、火力やリーチには明確な不安がある」「簡単に勝てるキャラクターではなく、研究が必要」**という評価が目立っている。
※本記事は2026年8月6日時点の情報をもとにしています。
ヤスミンの現時点での評価
実装から数日間の評価を簡単に整理すると、次のようになる。
評価されている部分
- 歩きとドライブラッシュが速く、機動力が高い
- 地上と空中の両方から接近できる
- しゃがみ中Kからドライブラッシュへつなげられる
- OD無敵技を持っており、守りの最低限がそろっている
- 戻ってくる飛び道具を使った連携が強力
- バヤニ・モード中は必殺技の安全性とコンボ火力が向上する
- SA2や設置連携には大きな研究余地がある
不安視されている部分
- 通常技のリーチが短い
- 通常状態では火力を出しにくい
- バヤニ・モードを生かせなければリターンが低い
- 突進技が通常技やドライブインパクトで止められやすい
- 飛び道具を持つ相手への接近が難しい
- 操作や状況判断が複雑で、初日から簡単に勝てるタイプではない
攻略記事を公開したゴジラインは、ヤスミンについて「火力」を星2、「小賢しさ」を星5、「今夜勝てる度」を星2と評価。通常状態の非力さを補いながら、バヤニ・モード中にどれだけダメージを取れるかが重要だとしている。
高い機動力と豊富な接近手段は好評
ヤスミンの分かりやすい長所は、地上と空中の両方に用意された豊富な接近手段だ。
歩きやドライブラッシュが速く、しゃがみ中Kからドライブラッシュを使った基本的な攻めも可能。さらに、前方へ回転しながら接近する「タリム・ン・ハンギン」や、空中から表裏を狙う「ムカ・ン・ランギット」を使い、相手の意識を散らしながら距離を詰められる。
強版タリム・ン・ハンギンはガードさせてヤスミン側が先に動けるため、奇襲だけでなく攻めの起点としても利用できる。
また、OD版リパ・ン・アギラには無敵があり、接近戦型のキャラクターとして必要な切り返しも備えている。
一方で、突進技は万能ではない。
強版タリム・ン・ハンギンは発生が遅く、ドライブインパクトを合わせられる危険がある。空中からの通常版派生も、技によってはガード後に不利になったり、反撃を受けたりするため、動きの派手さだけで強引に攻め続けられるわけではない。
相手に対策されるほど、フェイントや地上戦を混ぜる必要が出てきそうだ。
戻ってくる飛び道具がヤスミン最大の武器か
実戦で特に高く評価されているのが、ブーメランのように戻ってくる飛び道具「パンギル・サ・リクラン」だ。
飛び道具を投げた後にヤスミン本体が接近することで、相手の背後から戻ってくる攻撃と本体の打撃・投げを重ねられる。OD版は3ヒットとなり、通常版よりも攻めを継続しやすい。
発生が遅く、ヤスミン自身が攻撃を受けると消えてしまうという弱点はあるものの、相手を画面端へ運んだ後の起き攻めや、ドライブラッシュを組み合わせた接近手段としては強力だ。
現段階では単純な立ち回り用の飛び道具というより、相手を動かし、ヤスミン本体の攻めを通すための設置技として評価されている。
コンボや起き攻めの研究が進めば、ヤスミンの評価を押し上げる技になる可能性が高そうだ。
バヤニ・モードを使いこなせるかが重要
ヤスミンは、一部の必殺技をヒットさせることで「バヤニ・モード」に移行する。
通常状態では「ダロイ・ン・トゥビグ」から追加攻撃の「アロン」まで出し切ると大きな隙が生まれる。一方、バヤニ・モード中のアロンはガードされても反撃を受けにくくなり、ヒット時の追撃やコンボダメージも強化される。
そのため、ヤスミンは次の流れを安定して作ることが重要になる。
- 通常状態で攻撃を当てる
- バヤニ・モードへ移行する
- 強化されたアロンで安全に攻める
- コンボや起き攻めでまとまったリターンを得る
通常状態と強化状態では、使える連携や必殺技のリスクが大きく変化する。
単純なラッシュダウンキャラクターというより、強化状態を管理しながら攻めの期待値を高めるキャラクターと考えた方がよさそうだ。
火力と通常技の短さには厳しい声
実装直後から目立っているのが、火力の低さと通常技のリーチに対する不満だ。
うりょ選手はヤスミンを触った感想として、**「弱P短い」「火力出すの難しい」**と投稿。その一方で、戻ってくる飛び道具については良い展開が起こりやすく、SA2にも可能性を感じているとしている。
ゴジラインの初期攻略でも、ヤスミンはリーチの短いスピードタイプとされている。通常状態では安全に出し切れる必殺技が少なく、バヤニ・モードへ移行できなければ火力不足が目立ちやすい。
見た目は連続攻撃の多いキャラクターだが、攻撃回数の多さがそのまま高火力につながるわけではない。
相手へ何度も接近して読み合いに勝ち、バヤニ・モードや画面端の連携を利用して、ようやく十分なダメージを取れる設計になっているようだ。
「弾が厳しい」「突進を止められる」との指摘も
モダン操作でヤスミンをハイマスター帯まで使用したエドモンド本間氏は、**「弾キツくね?」「突進が思ったより通常技で止められる」**と投稿している。
ヤスミンには空中から接近するムカ・ン・ランギットがあるものの、通常版の派生にはリスクがあり、毎回安定して飛び道具を抜けられる技ではない。
飛び道具を投げる相手に対しては、歩きやパリィで距離を詰めつつ、相手が飛び道具を撃ちにくい位置を作る必要がある。接近手段が多い一方で、対策を理解した相手へ強引に近づくのは難しいという評価だ。
「難しいけれど楽しい」という反応
ヤスミンの操作難度については、苦戦しながらも楽しさを評価する声が見られる。
プレイヤーからは、**「コンボはちょっと覚えたし楽しいけど、立ち回りがかなり弱い気が」**との感想が投稿された。投稿者自身も、まだ使い方を理解できていない可能性に触れており、初期段階ならではの評価といえる。
海外コミュニティでも、ヤスミンは楽しく、戻ってくる飛び道具を使った連携が面白いという反応がある一方、ダメージの低さを指摘する意見が出ている。
「現時点ではそれほど圧力を感じない」「設置連携が発展すれば評価が変わるかもしれない」といった見方もあり、初動では中堅以下を予想する声と、研究待ちとする声が混在している。
ぷげら選手はバヤニを生かした実戦ルートを模索
ぷげら選手はランクマッチで上位を狙いながら、**「バヤニついたら次のコンボは大ダロイへ」**と投稿。
バヤニ・モード獲得後に強版ダロイを使い、強化状態のリターンを伸ばす実戦的な運用を試していることがうかがえる。
ヤスミンはコンボそのものを覚えるだけでなく、現在バヤニ・モードなのか、次の攻撃で強化状態を消費するべきなのかを判断する必要がある。
上位プレイヤーによる効率的なゲージ運用やコンボ選択が整理されれば、火力不足という初期評価もある程度変化する可能性がある。
ヤスミン限定大会ではマゴ選手が優勝
8月5日にTOPANGA TVで開催された「ヤスミンオープントーナメント」では、マゴ選手が優勝。準優勝はなるお選手、3位にはSSJJ選手とsUn選手が入った。
ヤスミン限定かつ実装直後の短期トーナメントであるため、この結果だけでキャラクターの強さを判断することはできない。
ただし、実装から数日でも対戦で機能する連携や勝ち筋が組み立てられていることは確認できる。大会で使用されたコンボや起き攻めが共有されることで、今後さらに攻略が進んでいきそうだ。
SA2の研究で評価が変わる可能性
今後の評価を左右しそうなのが、一定時間バヤニ・モードを維持できるSA2「ナカタゴン・ラカス」だ。
発動中は強化版必殺技を継続して使用できるほか、相手の背後へ回り込む専用技も解禁される。
現時点ではSA1による無敵の切り返しや、SA3を組み込んだ安定コンボが分かりやすい選択肢となっている。しかし、SA2中の表裏択、コンボ、画面端の連携が整理されれば、ヤスミンならではの強力な勝ち筋になる可能性がある。
初期評価が控えめなキャラクターでも、セットプレイやSA2の研究によって評価が大きく変化することは珍しくない。
ヤスミンも、単純な通常技や基本コンボの数値だけでは判断しにくいタイプだろう。
まとめ:簡単に勝てるキャラではないが、研究余地は大きい
実装から数日が経過したヤスミンは、現時点では「触ればすぐに強さを実感できるトップクラスのキャラクター」という評価にはなっていない。
通常技のリーチ、通常状態の火力、飛び道具への対応など、分かりやすい弱点も指摘されている。
一方で、次のような独自の強みを持っている。
- 高い機動力
- 地上と空中からの豊富な接近手段
- 戻ってくる飛び道具を利用した設置連携
- バヤニ・モード中の安全な攻め
- SA2を使った長時間の強化状態
- 画面端での表裏や起き攻め
現時点での実戦評価をまとめるなら、**「基本性能だけで押し切るキャラクターではなく、手数とセットプレイで相手を混乱させる研究型のラッシュダウンキャラクター」**と表現するのが近いだろう。
火力不足などの弱点が研究によってどこまで補われるのか。それとも、対策が進むことで接近手段のリスクがさらに目立つのか。
実装直後の低めな評価だけで結論を出すのは早く、今後の上位プレイヤーによる開発や大会での活躍に注目したい。



コメント